こんなにかっこよかったんだ!
ロックキッズのはずなのに、ジャズフェスからこっち、ジャズ要素のあるものを耳が聴きたがる。町でジャズが流れていると、つい一生懸命聞き始めてしまって耳が忙しい。
ego-wrappinは大学のころ、関西のジャズサークルという環境のせいもあり周りで大流行していた。でもちゃんとアルバムを聴いたのはたぶん初めて。
何度聴いても、かっこいい。
サックスのフレーズが本当にかっこよかった。うたごころがある、と思った。こんなフレーズを吹きたい。
最近アドリブソロをたくさん聴いた。雰囲気に乗ってその場を盛り上げていた。でもそれは一方で、ひっかかるところなく一瞬で流れていってしまうものにもなりかねない。
このフレーズはそうではなく、練られている。そしてその場を盛り上げるだけでなく、ちょっとひねってかっこよくして、印象に残るものにしている。フレーズをつくりうたうセンスがあるのだと思う。
ボーカルさんがこんなにいろいろな歌い方をするとは、知らなかった。
前述の大学のころ、Lmagazineという雑誌のインタビューでギターの森さんが話していたことが今でも印象に残っている。最初から、ジャズの昔の4ビートの曲を聴いてかっこいいと言っている若者はよくわからないと。自分はロックなんかをいろいろ聴いていて、それでそういうジャズを聴いてみるとそのいいところがわかると。当時の私は強く共感すると同時に、自分は今はもっともっとロックを聴きたい、と思った。
それから何年か経って、ロックを好きなだけ聴いてそれが自分の音楽的支柱となったから、やっと「ジャズもいいな」と言えるようになったのかもしれない。
とはいえやっぱり苦手な曲も多い。スタンダード曲の楽譜集を買ってきても、好きだなあ吹きたいなあという曲は半分くらいしかなかったりする。
music magazineを読んだところによると、森さんのルーツにはばりばりのロックがあるらしい。その匂いがあるから、ジャズに寄った曲も抵抗なく聴けるのかもしれない。
新しいアルバムもちらっと試聴しましたがやっぱりかっこよかった。
ライブにも行きたいな。