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曽我部恵一BAND『ハピネス!』と『キラキラ!』3。

以前、カントの幸福論や規範倫理学を知っていくつかの記事を書いた。2005年5月30日の記事では、カントの考え方を
「幸福になるかどうかは、神のみぞ知ることで、自分では決められない。人間にできるのは、幸福であるに値する人間になることだというような考え方」
として、これに共感を覚えると書いている。

幸せになるために生きるのではない。これは今もそう思う。「ハピネス!」でも、しあわせになりたいと言っても、そのために生きるとは書かれていない。どちらかといえば、生きることに意味も目的もない、という考えに近い。
それでも、生きていく中でできればしあわせになりたい、しあわせとそうじゃないのとなら絶対しあわせのほうがいいのだから、というのが「ハピネス!」の気分なのではないかと思う。

そして、幸福であるに値する人間になるという考え方にも、今も共感する。待っていて幸福が降ってくるのは、偶然に過ぎない。「ハピネス!」も、先日も書いたが、ただ幸せを待っている曲ではなく、能動的に動こうとしている曲だ。

でも以前とは違う思いもある。幸福であるに値する人間になるために努力できれば、幸福が天から降ってこなくても、自分の心もちしだいで幸せに思うこともできるのではないか、と今は思う。そうじゃなくても、それだけ努力している人はキラキラしているかもしれないし、それができるから I LOVE MY LIFE って言えるかもしれない。

キラキラとI LOVE MY LIFEとハピネスとの関係もまた興味深い。
(続く)
by hyuri07 | 2009-07-01 01:14 | 音楽


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