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ライブ1。

なんだか、とても楽しい一日だった。

学校に入って、廊下に張ってある絵や、小学生用の小さい机といすや、図工室なんかを見たら、なんだか久しぶりで懐かしくて一気に気分が上がった。

リハからライブまですぐだったので、緊張している暇がなかった。
演奏し始めたらもう、自分のできるベストの演奏をしようと必死だった。なぜライブをするのか、いろいろ考えていたことは全部とんでしまった。
それでもお客さんのほうを何度も見ながら演奏した。伝わってほしいな、と願いながら。

子どもたちが歌って、バンドが演奏して、というコラボレーション企画があった。子どもたちの、皆様の歌声が聞こえた。演奏のないところはバンドの皆も歌詞を見て一緒に歌っていた。それができるこのバンドの皆は、人前に出るということをちゃんとわかっているなあと嬉しくなる。管楽器が入って楽器隊の音が大きくなると、歌声も大きくなった。吹きながらぞくぞくした。終わったとき、私の心がいちばん震えた曲になった。一緒に曲を作ることができたのだ。

先生はあとから、「子どもたちは、こんなに刺激的な音楽を聴くのは初めて」と話されていた。
なるほどそうなのか。音楽の授業やクラシックではなく、踊れる音楽を生で聴くというのは、自分から行かない限りなかなかないのではないか。
「与える」というところまでいかなくても、一緒に貴重な経験ができたのかもしれない。大勢で行った意味もあったような気がする。

普段のライブと違ったのは、ライブの後で子どもたちに感想を聞く、というコーナーがあったことだ。
何人かは、子どもの横についていらっしゃった先生が代弁してくれた。私は演奏しながら見たくらいでわからなかったけれど、最初は大きな音に怖がっていた子がだんだんのってきたりしたとのこと。伝わっていたんだ、とはっきりわかって、胸がじんわりした。
一曲一曲が終わったあとの拍手や歓声も嬉しかったな。

何が伝わってほしいと思っていたのだろう。
自分たちがいいと思う音楽をやるから、あなたにもいいと思ってほしい、あなたの心も震えたらいい。そんな気持ちだろうか。
でも吹いているときはそんなことを考えていなくて、ただベストな演奏をしたい、届いてほしい、と抽象的に思っていた。プロのような技術がない私は、必死でやってやっと何かが伝わるのかもしれない。
もう少し余裕があったらもう少し楽しめて、笑顔で吹けたかもしれないけれど。

昼から仕事に戻った。
職場に向かう途中で、なぜ昼から仕事に行くと決めたのかわかった。
ライブがこんなに楽しくて、バンドもいい人ばかりで楽しくて、これで午後家に帰って一人になったらきっと寂しさに耐えられないからだ。

仕事の間、ライブの余韻がなんども押し寄せた。
by hyuri07 | 2009-08-01 00:32 | 音楽


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