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「NANA」ねたばれは極力排除しましたが気になる方はおとばしください。

まんが「NANA」を古本屋で立ち一気読み。
友達の誰かがこの作品は「リアル」だと言っていた。
確かに、と思った。
人が、正しくないとしてしまいがちなことや感情。
一度きりだと思いながら身をゆだねてしまったり、
バイト先で迷惑をかけてしまったり、
フリーターとして不安定な暮らしをしてみたり。
主人公は、最初は特に、「できる」子ではない。
わがままも言う。相手への「思いやり」を持てないときもある。
それらを見落とさず、無視せず、頭から否定しない。
その中に潜む小さな不安や、やってしまった失敗を、丹念に拾って描いている、と思った。
それを成長の一過程のようにして書いている。

「NANA」を読んだ後、それまであったもやもやが晴れて、気が楽になった。
上に書いたような印象そのものが、その理由なのではないかと思った。
主人公は、いろいろありながらも、失敗したり傷ついたりしながらも、生き続けている。
もしかしたら私も、いろいろありながらも、失敗しながらも、生きていけるのかもしれない、と思えたのかもしれない。
by hyuri07 | 2005-03-22 00:23 | 文学


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