2006年 03月 11日 ( 1 )

若布。

「考えるシート」 山田ズーニー・講談社・2005年・1365円

ズーニーさんの「ほぼ日刊イトイ新聞」での連載をずっと読んでいた。
就職活動に向けてどうしても自分を振り返る必要性があるを感じたとき、ズーニーさんの本を使おうと思った。いわゆる「自己分析本」はたくさんあって、二年前にはそれに振り回され続けた。そのうちのどれかを信じるならズーニーさんだろう、と思った。

「そのうちのどれかを信じる」というのは、以前書いた「宗教」という話に通じる。
ズーニーさんのコラムやこの本を読んでいて、宗教めいたものを感じることがある。
たとえばこの本の中にある、「つらいときに笑顔を作っても自分はますます消耗した。つらいならその原因となっていることの解決を考えなければならない」という話。
もちろんこれは確かにそうだ。しかし別の考え方もあるとも思う。これは「舞姫 テレプシコーラ」という漫画にあったのですが、
「つらいときは笑顔を作ってみる。できないときは口角を上げるだけでもいい。笑顔でいやなことは考えられない」
という考え方。笑顔を作ることから、悩みが減るという考え方。これも確かに存在するのだと思う。
そういうふうに、ズーニーさんの言うことには、「そういう考え方もあるけれどこういう考え方もある」ということが、わりとあるのだと思う。誰の言うことでもそうなのかもしれないけれど、ズーニーさんの場合、「ズーニーさんの言うのと違う考え方」がイメージしやすい。
「自己分析」で使う中でも、この本のいい部分と、それだけでは足りない部分とを感じている。

それでも、文章からにじみ出るズーニーさんのまじめさとか、身を削って書いている感じがじんじんと伝わってくる。ズーニーさんが好きだ。
この本を使ったことは間違いではなかったと思う。ほかの人の本なら、はじめから、まるで信じられなかったかもしれない。
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by hyuri07 | 2006-03-11 14:23 | 文学