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「金氏徹平 溶け出す都市、空白の森」@横浜美術館。

つながりたかった。でも、最後の一歩で、つながれなかった。

モノの上に空白がある、というのはなんとなくわかる。それを繋げる、というのもなんとなくわかる。でも、それが容器の中に石膏で表現されると、何もないはずの「空白」が、実体のあるもの、色や容積があって触れるもののように見えてしまったのだ。それが、どうしてもよくわからなかった。
空白は文字通り白いのか。それともその色は、石膏を使うから白になっただけで、他の色でもいいのか。透明とはどう違うのか。

彼の言う空白とは何か。モノの上にある空白、私の上にもある空白。
それはたとえば、「意識していない部分」かもしれない。自分の周りにあったり自分で持っていたりしても、それに気づいていなければその部分は何もないのと同じ、空白なのではないかと思う。モノも、Aという使い方しか考えられてなければ、BやCという使い方の部分は空白だ。
それらが繋がれば、確かに相当大きなものになるだろう。
(続く)
by hyuri07 | 2009-05-25 23:29 | 文学


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