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『クロス・ゲーム』第17巻。

やっとわかった、



この物語は『タッチ』と対になっているのだ。

だから決勝戦の最後の展開が、3人でまわせば4番まで回らないというのが、『タッチ』と同じだったのだ。

最後の勝負のつけ方は『タッチ』と少し違ったけれど。

生きている二人の今の幸せ。二人が生きていて、幸せになるということ。
二人には乗り越えていかなければならないことがたくさんあるだろう。壁に貼ったままの若葉ちゃんのプレゼント表とか。でも18歳の誕生日プレゼントがわりとあっさり描かれたのは、この結末への伏線だったのかもしれない。
影とかじゃなくて、ただ、今好きだと思うこと。その気持ちで二人はつながっている。その気持ちが大切だと信じている。乗り越える過程でうまくいかないこともあるかもしれない。でも、きっと二人ならまたつながれる。
あちこちで見るかわいい高校生カップルのように見える。それは重要なことなのだと思う。背後にあるものは関係ない。他のカップルと同じように、二人はお互いを好きだという気持ちでつながっているのだ。

乗り越えていく苦しみというのは『タッチ』でどっしりと描かれた。『クロス・ゲーム』ではあかねちゃんを通じて、あまり気付かれないように描かれたのだと思う。また、読み返して書こう。
by hyuri07 | 2010-05-01 01:28 | 文学


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