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カミュ『異邦人』。

久しぶりに読んだ「あたり」の本。



なんとなく殺しに至る主人公の感覚はわかるような気がする。
不条理な裁判、おかしいのに世間の感覚ではおかしくない。そんな流れになってもおかしくないような現実味がある。
エピソードも展開もわざとらしくなく、一つ一つに意味がある。ちゃんと話が動き、落とすべきところを落として終わる。
ずいぶん前の作品なのに、新しい感じがする。一世代前の大人にはわからない若者、時代の空気を掴まえているような気がする。
名作というのはこういうものを言うのだろう。
by hyuri07 | 2008-10-02 22:51 | 文学


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